夜間のみ老人ホームなどの施設で要介護者を預かったり、訪問介護サービスを提供することを、ナイトケアと呼びます。夜の時間だけでも介護サービスを利用することができれば、家族の負担を軽減することができるので、現在需要は高まっています。施設に通う場合は、利用者は夕方から夜間の約4時間程度を施設で過ごすことになります。施設によってケアの内容は異なりますが、夕食の介助の他、レクリエーションや軽い運動なども行われており、利用者が安心して、楽しく過ごせるような工夫がされているのが特徴です。ですから、そこで働くスタッフは、ナイトケアを利用する方が飽きずに楽しいひとときを過ごせるように、身体介助だけでなく、飽きないレクリエーションプログラムを考えることも大切な仕事になっています。
それから、訪問介護によるナイトケアでは、就寝前に必要なケアが中心になります。24時間対応の訪問介護サービスでは、夜間のおむつ交換や体位変換などをすることもあるようです。就寝介助では、快適な睡眠がとれるように、寝具を整えたりする他、口腔ケアや着替えの手伝いなど、就寝前にやるべきことを手伝います。また、必要に応じて清拭を行い、身体の清潔も保たなくてはなりません。就寝前のナイトケアは、毎日同じ順番でするほうが安心感を与えられるので、はじめて担当する利用者に対しては、ケアの順番を確認しながら行うことがポイントです。
ナイトケアは、このように通所型と訪問型とではサービス内容が異なります。そのため、介護職として働く場合も、介護サービスを受けたい場合も、自分に合ったタイプのサービスを選択するようにしましょう。